ゆるりわんわんお

2019年以降は主ににじさんじのおすすめ配信を記録しています。

恋と嘘(4) もう元には戻らない

恋と嘘(4) (講談社コミックス)

恋と嘘(4) (講談社コミックス)

恋と嘘、4巻の雑感になります。
個人的には非常に面白くなってきました。

キュンキュンする高崎さんの想い

「好き」って何?っていう問いかけに対する、高崎さんのネジに対する想い、すごく、すごくよかったですよね。
あの子供のころの何の打算もなく、ただただ好き!って感じにキュンキュンしちゃいます。
…当方27歳の独身ですが。
いや、だからこそなのかもしれませんね。
現実としてこの年齡になって結婚とかまで考えてしまうと、あーゆー恋ってのはもうできないんだろうなぁとしみじみ思いますもの。
…こんなことをマジで書いちゃうのと、内容そのものがメンタルへのダメージが大きいですね!

もう元には戻らない

やはりこの物語の見どころといったら、「政府通知」によって生まれてしまった三角関係の終着点でしょうか。
この巻では、最初のメールで高崎さんと表示された謎がほんの少し明らかになってきました。
しかしそこで生じるのが、矢嶋からの問いかけである、「もしも政府通知が間違いだったとしたらどうなんだ?」というところでしょう。


この巻でも高崎さんは何度も何度も封印しようとしたネジへの思いが溢れ出ています。
一方で巻を重ねるごとに、ネジと莉々奈との仲も深まっていきます。
天然ジゴロのネジと世間知らずのお嬢様の莉々奈の相性はバツグンで、惚れるな、ってほうが無理な感じですからね。


そうした時に政府通知が間違いだったとしても、もう元の関係には戻れません。
今までは政府通知によって、ネジと莉々奈が結婚する未来は政府が決めたことだから仕方がない、という免罪符が生まれていました。
また政府通知に逆らう、ということは非常に社会的にリスクがあることも仁坂によって指摘されています。
そのため高崎さんが引き、ネジと莉々奈が結婚することが、三者ともにしこりが残りつつも免罪符がある状態であるため、一番収まりがいい形だったはずです。


しかし返って政府通知が間違いだった、という場合のほうが非常がお互いの心情的に辛いものになります。
間違いだった場合、莉々奈は引こうとするでしょうが、高崎さんもネジも莉々奈のことは好きになってしまっています。
そうすると高崎さんとネジが結婚したということになっても必ず莉々奈のことがしこりとして残ってしまう構造になるからです。
既に関係が出来上がってしまったあとに、政府通知が間違いだったから仕方のない、ということを免罪符にできる状態には三者の性格からはならないはずです。


そのためこの元には戻らない関係性の中で、この三角関係がどう着地するのか、というところがこの物語の大きな見どころでしょう。
この政府通知が間違いの可能性がある、というのが非常に拗れるかつ物語を面白くするポイントですね。

仁坂、高崎さん、そして「嘘」とは

この巻ではあまりありませんでしたが、仁坂と高崎さんにはいくつか謎が残っています

  • 高崎さんと仁坂の親しそうな関係
  • 仁坂がネジとキスしようとしたこと(高崎さん関係なのか)
  • 過去に政府通知の講習を受けたことがあるような回想がある、が両親は政府通知が早くこないかなといっていること(ただしちょっと疑っている節はある))
  • 仁坂はネジに隠し事をしている(上記のどれか?)
  • 高崎さんの家にも政府通知の役人が行っている

以上のことから、既に仁坂には政府通知が来ていて、その相手が高崎さんである、というところが示唆されているような気もします。
あまりにも露骨な感じもしてミスリードの気もしますが。
また作品名である、恋と嘘、の嘘の部分は未だに何を指しているのかが明確にわかっていません。
嘘の対である、真実のところというのは、高崎さんのネジに対する気持ちを表わしているとは思うのですが。
なので嘘の部分というのは、その二人が政府通知の同士であることを偽っている、ということになるのかなぁと。


まあ一番収まりいいのは、ネジと仁坂の組み合わせでしょうかね!

りゅうおうのおしごと!3巻 雑感1 最後は将棋が好き!

りゅうおうのおしごと! 3 (GA文庫)

りゅうおうのおしごと! 3 (GA文庫)

リングラが戦線から撤退した今(もちろんなろうでの更新は待ち続けております!)、私が冴えカノと並んで楽しみにしているラノベ、それがこのりゅうおうのおしごと!です。
今回はもはや客観的に見られないくらい、僕の琴線に触れまくるエピソードでした。
前回まではコメディとシリアスのバランスが至高、ということでしたが、今回はシリアス成分が多めでした。
しかしそのシリアス部分が、各人の生き様を素晴らしいエピソードで表しており、読み応え十分でした。
さらに私にとってとても共感できるもので、あーすげえ、めっちゃわかる!!という内容でした。

書きたいことがたくさんあるので、小出しにしていかないと一生上がらなそうなので、まとまったものからボチボチ上げていきます。

将棋星人と地球人と。才能とは何か。

何の分野でもそうですが、業界のトップに立つ人たちっていうのは人外の生き物です。
常人には計り知れない、まったくを持って意味がわからない世界で生きています。
あいの11面とかはどう頑張っても「才能」がない人には届かない世界ですよね。

意外や意外だったのですが、姉弟子銀子は地球人だったようですね。
下からみたらそれでも人外にしか見えませんが。
人外と人を分ける一つの指標って、どれだけ直観的に、感覚的に理解できているかっていうことですよね。

「私たちは地球人。目で見て、それで考えるしかない。でもあいつらは目で見る以外の情報を盤面から得てる。別の感覚器官を持ってる。だから読みの速度と局面探索の深さは全く違う……というか、そもそも読んでいない。見るだけでわかるから」
りゅうおうのおしごと!3巻  電書版P.76/193 より引用

これって多くの人が、「才能」に対して感じていることなのかなぁと。
もちろん彼らは膨大な経験値を元に直観力を鍛えているわけですが、それでもしかし、常人には到達し得ない領域。
私の場合は、あまりにもセンスがなさすぎて直観的に物事を捉えることができません。
飛んだ発想というものがすごい苦手なんですよね。
仕事とかで何となくこういう理由じゃね、なんて思ってちゃんとデータから分析すると違うことがザラです。

切なすぎる姉弟子。住む世界の違う人との恋の行方は

銀子と桂香さんの最後のところで、彼女は14歳にして、女性の中ではすでにトップクラスにいるものの、男性を含めたところだと自分に才能がないということをはっきりと理解しています。
それでも戦い続けている理由は、八一の元に行きたいから。
あーもうこのひたむきな姿にキュンキュンしちゃいますよね。
こういうマクロ構造を理解してもなお、あがき続ける姿っていうのはとてもとても美しくて、この巻を通じてかなり銀子のことは好きになりましたねー。


とりあえず今回はここまで。
あと山刀伐八段の話しと、桂香さんのお話を書きたいんだけれどなかなかまとまらないよなぁ。