ゆるりわんわんお

2019年以降は主ににじさんじのおすすめ配信を記録しています。

冴えない彼女の育てかた Fine メインヒロインを選ぶ超王道の物語

冴えない彼女の育てかた Fine 見てきました。
いやもうファンとしては最高でした。

以下ネタバレになります。

恵の圧倒的メインヒロイン力

まずこれです。
原作の11巻のイチャイチャパートをアニメで表現してくれました。

安野さんの恵、最高すぎる…
フラットの目立たないヒロンからはじまりから始まってアニメ化1期目ですでに隠しきれていなかった気がしますが、劇場版はほんとに集大成のメインヒロインっぷりでした。
劇場にも関わらず、悶えを抑えきれませんでしたよマジで。
アニメ2期の8話も相当でしたが、この劇場版も大概でしたよ。
あの手を繋ぐシーンの質感とかやばすぎたよ…
パンフレットに「胸焼け」という言葉がありましたが、まさにそれでした。
アニメーションとしてもこれだけでも見に行く価値はあると思います。

メインヒロインを選ぶ超王道の物語

このへんの構造についてはペトロニウスさんがばっちり語られているので、そちらをご参照いただきたく。
petronius.hatenablog.com
petronius.hatenablog.com
petronius.hatenablog.com
映画では9巻10巻での英梨々、詩羽先輩パートがまるまる削られていて、そこの深堀りはちょっと物足りないところもあるのですが、これは丸戸先生も最初から劇場版ではこういうことと想定してたということでした。

2時間なので恵に焦点を当てた物語になりますよね。
原作では特に詩羽先輩の挫折のときに成長した英梨々がフォロー側に回るというシーンも見られるので、原作もぜひともよろしくお願いいたします。
といっても映画では重要なシーンはばっちり入っていました。
メインヒロインを選ぶということはどういうことか?というところの描写はものすごく丁寧にしていました。
ペトロニウスさんの記事をみていただければわかると思うのですが、
・恵とは一緒にものづくりができる対等なパートナー
・詩羽先輩と英梨々は憧れであって、倫也が隣に立てる存在ではなかった
・しっかりと選ばなかった理由を英梨々に伝える倫也
・作品作り、ヒロインたちがクリエーターという構造を生かして、サブヒロインである詩羽先輩は自ら振られるルートを選ぶメタ構造
というあたりのポイントは余すことなく表現されていますので、原作ファンの方も非常に見る価値があると思います。
家の外での倫也と英梨々の会話なんかボロボロ泣けてきましたよ…
またペトロニウスさんの記事で「戦場ヶ原さんがメタ構造を読んでヒロインの座を奪い取った」とありますが、この作品では小説家である詩羽先輩が、メタ構造を理解して、クリエーターとして自分が救われるためには、倫也を選ぶことができない、というところに気づいて、サブヒロイン自らがルートを潰すというところが見られます。
あの詩羽先輩が英梨々にそれを伝えるシーンも非常に残酷で美しいシーンでした。
リエーターとしての業、クリエーターという生き物を描いている作品なので、詩羽先輩の選択というのは作品としても非常に当然の結果でもあり、一人の人間としてもやりたいことをやるというのは非常に幸せなことだと私は思います。
なおIF物語のスピンオフ作品、詩羽先輩ルートに入った「冴えない彼女育て方 恋するメトロノーム」全10巻も好評発売中です。個人的には真由がすごい好き。


あといま私Vtuberさんにめちゃくちゃハマっていますが、基本的に彼彼女らは「自分のやりたいことを楽しんでやっている」ことをものすごく見せてくれるコンテンツなんです。
それが私にとってクリティカルヒットで、ある種この詩羽先輩の選択をした人たちとも言えるのではないでしょうか、いや無理矢理過ぎる?笑
ペトロニウスさんの記事をみて自分の中で、あ、そうか!?となっちゃったんですよ!!!
でもこの詩羽先輩の選択を肯定したい人たちにはほんとにその世界が広がっているので、マジで今のVtuberおすすめです。
この映画でもモーションキャプチャーで協力した株式会社Balus様は、冴えカノの編集でもある萩原さんが役員を努めて、丸戸先生も協力していています。
興味がある方はぜひともBalus所属VutberのMZMとかを見てください。
短い動画で非常に見やすいです。
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夜子・バーバンクさんは丸戸先生が関わっておられます。
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そのあとににじさんじやホロライブなどの、実在して、リアルタイムで進行し続ける不作為の物語や、音楽と作為の物語が掛け合わさった花譜さんなどにハマろう?


と脱線してしまいましたが、ハーレムメーカー系の物語として出発しながらもメインヒロインを何故選んだのか?超王道の魅力あふれるサブヒロインはなぜ選ばれなかったのか?というところをアニメ1期、2期、そしてこの劇場版を通して見事に完結させています。
パンフレットで関係者の方々が原作ありの作品で完結させたことは素晴らしいことと口々にいっておられますし、人気のある中でしっかり終わらせて完結させるというのは商業作品として本当に素晴らしいことですよね。
物語文脈としてものすごく価値があり、ハーレムメーカー系の答えの一つの作品です。
なお原作はさらにキャラクタの魅力が掘り下げられていたり、掛け合いが非常に面白いので、ぜひとも読んでほしいです。

最後のEnding後のファンサービス

あと私が今回記事を書きたかったところがここでですね。
ホワルバ2ファンにとって社会人パートはほんとトラウマなんだよなぁ!
ほんと無精ひげ伊織は面白すぎる。
あれは現場でも受けていたらしいでですね、笑
と、詩羽先輩の妄想オチでバットエンドが流れてからの、社会人になったあとのおまけパート最高だった。
ちゃんと倫也と恵は続いていたよ…!
そして二人のいちゃいちゃシーンからの、あの6人の楽しくやっている姿を見せてくれただけで、もう感無量でしたね。
特に英梨々と詩羽先輩の髪型が最高だな!ってなりました。
冴えカノでの町田さんと紅坂さんの大人組の二人はかなり好きで、今回の映画でもしっかり出番がありましたけど、その二人を明らかに意識した髪型じゃないですか…
パンフレットでそのコンセプトが書かれていてそうは名言されていませんが、コンセプトとなった結果、あーなるんだな、と思うとね!
ギャルゲでその二人のルートはいつまでも待ってますよ?

と、同時にこうやって数年後の姿が描かれることで、この作品は本当に完結したんだなぁっていう寂しさもありました。
私自身、この数年で好きな作品を聞かれたら必ず挙げる作品でかなり思い入れが強かったです。
ほぼ初めてコミケに行くのもこの作品で、溝口ケージさんの本がほしい!ってなったのがきっかけでした。
丸戸先生は、コミケに思い入れが強く、この作品のゴールでもあったコミケの描写をしっかりと入れているのもさすがでした。

商業作品として完結させてくれることは本当に素晴らしいことで、制作陣の方々には本当に素晴らしい作品を作ってくれてありがとうございました。
また次の新しい物語、期待してます。
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