ゆるりわんわんお

2019年以降は主ににじさんじのおすすめ配信を記録しています。

風呂敷の広げ方とミクロの関係性

どうも問題児シリーズは物足りなく感じてしまうというか面白いんですが、心まで揺さぶられないんですよね。

例えば世界観がすごく設定されているというところでいくと、リングラなんかが思いつくわけですが、

リングラの領域には個人的に達していないわけなんです。

それが何なのかと思った次第です。

結論として、問題児シリーズは世界観自体が全面に立っているせいで、

それに対するキャラクター、ミクロの物語がいまいち薄いのかなーと。

特に主人公である十六夜に対する物語性がないかなと。

群像劇というにしては、キャラクターを出しすぎて焦点がぼやけている気がしますし。

世界観の大きさに対してミクロが追随が足りなかったり、そもそもリンクが薄かったりというところでしょうか。

世界観が壮大だからこそ余計にボケてしまっている印象です。

比較するとリングラはキャラ一人ひとりの物語があって、その上で世界観がエッセンスとなっているわけですよね。

彼らの物語が世界によって作られているといいますか。

うん、うまく具体的に言えてないけど、抽象的な結論はそんなところです(乱暴)

以下思考の履歴。

ちょーグダグダです。

リングラのWeb版のネタバレを含んでいますので、

書籍派のひとは万が一にも読まないか今すぐWeb版にお願いします。

先週のこと、ラストエンブリオを表紙買いして、それがシリーズ物だと知って、

一気に問題児シリーズを読んだわけなんです。

世界観がしっかり作られていて面白いんですよ。

神話をモチーフにしているという事自体はありがちなんですが、

ギフトゲームとからめてよく描いているなーと。

しかし世界観の大きさのわりになんだが物足りないのですよね。

いい世界観なだけに余計そう感じてしまうのかも知れません。

たぶんその原因って、キャラが出すぎていて、ちゃんと一人ひとりのバックグラウンドもあるんだけど、

それでも何だかそこの部分がどうしても弱く感じてしまうですよね。

マクロとミクロが折り重なったカタルシスがどうも感じにくいうというか。

1部の終わりでは十六夜が初めてと入っていい挫折っぽいものを味わうわけなんですが、

イマイチそこに対して成長譚を感じるわけでもないですし、共感ができるわけでもなくて。

俺TUEEEというにはちょっと中途半端な強さで、そこの爽快感を味わえるわけでもなくて。

なお俺TUEEEEL系譜では

大魔王が倒せない>>>ありふれた職業で世界最強=ワールドティーチャーエンド

が読んでいる中では良いですね。

爽快感という意味ではたまらなく面白いです。

魔法科の面白さはそこが焦点ではないので・・・

閑話休題

そこんところがうまく言えないんですが、リングラとの差は一体何なんでしょうねーと。

リングラの場合、あくまで世界観がミクロのエッセンスになっているからでしょうか。

ヨシュアンは物語の開始の時点で、すでに一度地獄を見ていたあとで、バックグラウンドに相当なものがあるんですよね。

それらが生徒との出会いによって、生徒たちの成長譚にもなり、またヨシュアン自身の成長譚にもなる。

5章読んだあとに1章を読んで、ヨシュアンの変化具合を見ると、とてもおもしろいですよ。

あーヨシュアンも変わっていけるんだなーって。

で、そこに対して世界観がプラスαとなっているわけですよね。

わかりやすいのが感情を捧げる術式とかで、それによってキャラクター性に深みが出ているわけです。

国の設定とかも戦後であり、その戦争自体がヨシュアンの物語を作っている要素ですからね。

キャラクターありきの世界観であり、世界観ありきのキャラクターってわけじゃないですよね。

余談ですが、リングラはこの世界観を小出しにするのもうまいですよねー。

術式の話が出てきたの3章ですし、愚剣とか物が登場したのは5章で、そうするとまた読み返したくなるんですよね。

で、翻って問題児シリーズはどうかというと、

主人公である十六夜たちの特異性自体は言及されているんですが、

イマイチ、マクロな物語とリンクしていないのかなって。

あと彼らは過去にヨシュアンほど大きな何かを体験してるわけでないですよね。

普通では無いですが、物語性がそこまであるかというとそうでもなくて。

じゃあ成長譚だ!というとちょっと成長譚には主人公が強すぎるしなぁと。

彼のオリジンっていう設定がもっと世界と密接に関わりのあるものだったり、

そこから生じるジレンマかほしいところですよね。

というかそうか大別すると問題児シリーズは、

なろうのテンプレである召喚、転移、転生もののひとつになるわけですよね。

で、そこから僕の読んでいる中で行くと、俺TUEEEもの(個人or戦記)か、

やり直しの成長譚(リゼロ、極値は無職転生)とかになりますよね。

何でかって、転移ものだと、少なくともその世界においてキャラクターの人生ってないわけじゃないですか。

だから無職転生みたいにライブ的に人生を積み重ねて行って、前世の人生を払拭していくような構造をとるとか、

あるいはリゼロみたいに過去に大きなものはなくてもゼロから積み重ねていくか。

もしくはもう転生前の知識を活かして無双することで爽快感を主とし、そこに物語を付随させていくか。

なおリングラも実は転移ものっぽいのですが、そのへんの絡みはまだ明らかにされていませんよね。

うまいよなーほんと…

そのリングラはすでに主人公に物語がある状態からスタートで、

それに対してどう向き合っていくか、ということに面白さが生まれています。

でー、そういった構造を取らないとキャラクターの積み重ねがなくて、

カタルシスが生まれにくいんではないかなーと。

十六夜のどこに感動すればよいの、ということですね。

俺TUEEEにしては上に存在がいすぎるし、成長譚というには特にあまり成長もしていないと。

黒ウサギに焦点があたっているかというとそうでもなくて。

飛鳥あたりにもっと焦点が当たればよかったんでしょうが、群像劇にするにしてはちょっと焦点の当て方が弱い気がしますよね。

うーん、面白かった分かなり早足で読んだので、そのへんに焦点を当ててもう一度読みなおしてみますかねー。