さくら荘のペットな彼女 10.5 (電撃文庫) (2014/03/08) 鴨志田一 商品詳細を見る |
さくら荘の後日談短編集が先週発売されました。
内容は、栞奈の話を中心に、空太たちの大学時代の話です。
栞奈の不器用なモジモジする恋模様が描かれています。
確かに伊織に引け目をとるのはちょっとわかるんですよねー。
自分より器の大きい人に、何か評価されちゃうと、
すごい逆に申し訳ない気持ちになるというか。
そこで申し訳ない気持ちになるだけで、
そのような人間になろうとしないのがマジメ系クズの証左ですが。
まあ何が言いたいのかというと、伊織がかっこよすぎる。
いろいろ覚悟を決めた人間ってほんとかっこいいです。
それとななみんの出番があったことで僕は満足ですよ。
9,10ってほとんどなかったからな!
時がたって、ななみんがちゃんと歩みを止めずにやっているようで何よりです。
僕は断固ましろよりななみん派ですからね!
ななみんifのストーリー、いつか出てくれないかなー。
しかしななみんとだと、空太があそこまで頑張れない気もするし。
ましろという手に届かない目標がいるからこその、あの頑張りな気がするんですよ。
ななみんといるとどっかで妥協してしまいそうで…
空太は企業するなんて道も取らず、ななみんも声優をどこかで諦めてしまいそう。
うーん、ホワルバ2の逆パターンか?
難しい、難しいよ。
この辺はもっと考察したいところではありますがねー。
しかしこのさくら荘、僕はものすごく大好きなんですが、
いまいち理由を論理的に説明できないんですよね。
特別すげえ!っていう構造をしているわけではないんですが、
読んでいてすごい引きこまれるんです。
5~8巻あたり、毎回泣きながら読んでいた記憶がありますからねー。
ライブ感がすごいっていうのでしょうか。
すごいキャラの心情の描き方がうまいのと、
その内容がすごい共感できるからなのでしょうか。
自分がぶつかってきた壁みたいのがこれでもか!ってぐらいに丁寧に詰め込まれて描かれているんですよね。
まさに青春物語!って感じなんですよ。
自分で言ってて恥ずかしいのですが、笑
そのぶん、物語構造としてすごい!ってわけでもないので、
キャラクターに感情移入できないとたぶんあまり面白くはないかなとも思うんですよね。
ちょっと冷静に一歩引いて見ちゃうと、何か超展開気味というか痛々しさが目についてしまうこともあります。
うわー、何してんのこいつら、みたいな。
なので読み始めたら、構造だとかマクロなことは何も考えずに、
一気に読むのがさくら荘の正しい読み方かなと、笑
ただその辺に嵌ればすごい感情に揺さぶりをかけてくれる物語なのです。
そんな超ドストレート青春物語、ここに完結です。
素晴らしい物語をありがとうございました。
鴨志田先生の次回作、タイトルがまたアレですが、とりあえず1巻は買ってみましょうかね。