ゆるりわんわんお

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りゅうおうのおしごと! 6巻 感想 進むは茨の道

祝!アニメ化!
おめでとうございます。
6巻はあとがきで一番泣けてきましたが、お祖父様も喜んでいるでしょうね。

今回は表紙にもある通り、姉弟子の回でした。
ただ報われなさが全開すぎて、彼女自身の勝ち筋が全く見えなさすぎて辛いですよねこれ…
どれだけ白鳥先生は姉弟子をいじめれば気が済むのでしょうか。

残酷なまでの現実

なんつうか、物語でここまで悲壮な現実を突きつけられるっていうのもすごいですよね。
天才少年に、運で勝ってしまった姉弟子。
直後は喜びが勝っていましたが、その後の全く先が望めない絶望感がすごすぎて。
実力が届いていないのに、そのカテゴリに入ったときの地獄感は凄まじいでしょうからね。
頑張って勉強して1ランク上の学校に入ったけれど、そしたらそこで全然ついて行けなかった、感じの人生がモロにかかっていて逃げ場もないバージョンといえば良いでしょうかね。
私自身は無難なところしか攻めなかったので、その経験はないのですが。
この作品はほんと残酷に才能と実力を明確に描いていますよね。
だからこそ、5巻の桂香さんとかの試合は「熱い」以外の何ものでもなく、ただただ泣けてきたわけですが。
今回は絶望感がほんとすごかった。
しかも姉弟子の場合、ほんと不器用なんですよね。
生き方を、将棋を捨てられない。


冴えカノの英梨々とその不器用な生き方がとても似ているところがある気がしますが、英梨々の場合はクリエーターとしての凄まじい才能があった。
ヒロインとしては報われなくても、クリエーターとしては倫也の羨望の対象になれた。
恵という親友と、霞詩子という創作のパートナーを手に入れることができた。
彼女自身はとても報われた結果ですよね。


一方で姉弟子の場合、彼女の有りたいヒロインの姿と、その棋士としての壁が一致してしまっているんですよね。
英梨々みたいにヒロインの座は取れなかったけれど、棋士としての幸せを手に入れられるか、というとそういう構造になっていない。
英梨々の場合は、クリエーターとヒロインという立場はぶつかりはすれど、独立していた。
だから少なくともどちらかの立場を得ることはできた。
まあ逆に両方、というのはできなかった物語なのですが。
姉弟子が望むヒロインの姿はあくまで八一と同格に将棋を指すこと。
ただ隣にいるだけでは満足ができない。
そして今回、絶望的なまでの壁が見えてしまった。
姉弟子は地球人としての立場、それでこそ考えうる限りの最大限の努力をしてきたにも関わらず。
桂香さんのときみたいに伸びる余地があまり見えないんですよね。
今回の、コンピュータとの絡みでもう一段階覚醒するのでしょうか…
天才小学生にへし折られた感じがすごいするんですがね。


最後の最後では、姉弟子が死亡フラグまっしぐらで命を燃やす覚悟で挑む感じでしたが、姉弟子はどうなるのでしょうかね。
ほんと幸せになってほしい…

ヒロインレースの行方は

まあ多分作中の中ではヒロインは決定しなくて、エピローグとしてあいが隣にいるんだろうなぁって思うのですが…笑
マクロ構造を読んでいるのは、あいのお母さんが一番で、次点鵠さんですよね。
あいとお母さんの会話が現在のヒロインレースの現状を的確にあらわしていますよね。
恐るべしお母さん…


で、この中で私は鵠さんがすごく好きなんですが、彼女はマクロ構造がちゃんと見えていますよねーっていう。
あいのお母さんに執念を感じる、と評されていましたが、その辺が彼女のすごいところで。
私は5巻の終わりまで全く正体に気が付かなかったんですが、笑、すでに彼女は小学校の時点でヒロインレースに勝つにはどうしたら良いのか、というのを考えていました。
彼女の才能では、将棋のパートナーとして隣に立つことは出来ないと理解して、観戦記者を目指し、実際に着々と進行中です。
姉弟子とは違って、自分の才能でヒロインとして勝てるのはどこか、ということを冷静に考えていますよね。
まあ最大の欠点として、鵠さんには決定打がないんですが…笑
その点ではあいのお母さんが言っていた既成事実、という札、つまり社会的に囲い込むというのがかなり札としては強いんですよねー。
そしてあいがJSということを除けば、いやJSだからこそ?、その札を作りやすいんですよね。
すでにお母さんが婚約者の宣言してますし…
なお桂香さんに関しては、彼女自身がヒロインレースには参戦する気がないと思われるので、ないでしょうね。
たぶん弟的ポジションからは八一自身が抜けられない。


ということで、ただひたすら姉弟子の幸せを願います。