上質のボーイミーツガール物語。フルメタル・パニック!シリーズ感想。
フルメタル・パニック!ずっとスタンド・バイ・ミー(下) (新装版): 12 (富士見ファンタジア文庫)
(2012/09/07) 賀東 招二、四季 童子 他 |
BookWalkerの正月キャッシュバックキャンペーンでWebmoneyで購入した
フルメタル・パニック!シリーズ全12巻読み終わりました。
なお、短編の存在を気付いていなかったため、本編のみです。
短編もいつか購入せねば…
やっぱ一言で表すと、ボーイミーツガールの傑作!ということに尽きるのではないでしょうか。
あとがきには以下のように書いてあります。
最初のころから決めていたことですが、この話はあくまでも「ボーイ・ミーツ・ガール」なのだと。そこからブレて、世界の謎やら運命やら組織間の戦略やら勝負やらを優先するような話になってはいけないと。あくまで彼と彼女の話なのだと。それだけは堅守しようと努めてきました。
フルメタル・パニック!12巻あとがぎより
いや、もうほんとこれ通りの話で、要約すると、以上の感想になってしまいますね。
この作品は、世界観がしっかり作り込まれていて、ロボ、SF、時空間、因果律などなど
その辺のバックグラウンドがあるにも関わらず、
作者さまの狙い通りに、これはボーイミーツガールの物語だ!と感じさせるというのが余計凄いのではないでしょうかね。
その設定はすべて宗助とかなめの行動の動機のために使われていくんですよね。
大義とか知っちゃこっちゃねえ!みたいな感じで進んでいくのがたまらんわけです。
特に宗助とテッサは、軍人(傭兵)という立場で物事をマクロに考えなければならない立場だったのが、
最終的には個人の感情によって意思決定をしていくようになるというプロセスが見事に描かれているのかなと。
んでその意思決定の動機が一貫して、宗助はかなめのため、かなめは宗助のため、
というところでこのボーイミーツガールの物語となっているのでしょうか。。
あとは総じて僕はこの作品のキャラが好きですね。
シリアスとコメディのバランスが良くて、素敵なおじさんキャラも多く登場しますし。
女性キャラもみんな職業持ちの人だからカッコイイ。
やっぱ一押しはテッサですよね!
もうあの報われない感じが堪らない。
ロシアの地下でのかなめとテッサのやりとりとかすげー好きでした。
うーん、テッサがアナザーでは素敵な男性と出会っていると良いのですが。
そんな上質なボーイミーツガールの物語でした。
積み本が消化されたら、短編集とアナザーも読まなければ…